2009年4月24日


土木 2

昨日の土木の話の続き。

昨日紹介した日本ダム協会のサイトで、ダム小説のジャンルを 5つに分類しているが、個人的には大きく 4つ、

1. ダム建設までの用地買収、補償金問題に焦点をあてたモノ
2. ダム建設の技術的な困難さに正面から取り組んだモノ
3. ダムの社会的な意義、政治面に焦点をあてたモノ
4. ダム建設関係者との愛を描いたモノ

の 4点。

小説に限らず、ほとんどが 4つのどれかに当てはまる。個人的にはモノを作るのが好きなので、やっぱり 2 のジャンルが一番好き。

しかしながら、ここ最近になって、

5. 鑑賞

という 1ジャンルが加わった。

ダム
ダム
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萩原 雅紀
メディアファクトリー
売り上げランキング: 53349
おすすめ度の平均: 4.0
4 ダムの教典
4 ダム好き、待望の一冊
3 写真はどちらかといえば下手だが、ダムのおもしろさを宣言した良書
4 すべてのダム野郎どもへ!
5 巨大な水の塊は容赦なく人を圧倒する、そしてそれをせきとめるとき、それが放たれるとき

近年の巨大ダムは、発電が主目的の建築物で、機能・耐久性が優先されて設計されており、アピアランスとしてのデザインに関してはほとんど考慮されていないはずだが、鑑賞という切り口から写真集にしたのがこの本。とにかく発想の勝利というか目の付けどころがまさにシャープ。

昔から似たような視点を持っている人は、少なからずいたと思うが、発表する場も書籍にする採算もなく、埋もれてしまったのだろう。しかしながら、現在は Web という量的には何の制約もなく無限に発表できる場があり、そこでのユーザーの反応を見ることも可能となり、書籍化へのハードルが昔に比べたら格段に低くなった。そんな時代背景から生まれてきた写真集である。

この "ダム" という本が走りとなり、その後のマニアックな土木写真集ブームが到来している。とはいえ、同類の写真集を何冊か買ってみたものの、惹かれたのは、この "萩原雅紀" と "大山顕" のみ。

両人ともデイリーポータルZ で定期的にコラムを書いているので、そこで記事を読んだのが最初のきっかけ。荻原さんは「ダム」「ダム2」「ザ・ダム 放流 [DVD]」と発表してきて、ダムだけで終わっちゃうのかなぁと思っていたら、次のが出た。


車両基地
車両基地
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萩原雅紀
メディアファクトリー
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「車両基地」。

"乗り鉄"、"撮り鉄"、"模型鉄"、"葬式鉄" など鉄っちゃんの中にも細かいジャンル分けがあるが、車両基地や線路の魅力に焦点を当てたマニアはいなかったのではないだろうか。本当に目の付け所が面白い。

レポは↓で読めるので、是非。
車両基地のここがすごい (@nifty:デイリーポータルZ)



そして、もう一人が大山顕。この人は切り口も当然面白いが、とにかく写真がきれい。お勧めは「工場萌えF」と「ジャンクション」。

工場萌えF
工場萌えF
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石井 哲 大山 顕
東京書籍
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おすすめ度の平均: 5.0
5 発見
5 これはすごい!

工場萌」の続編。日本だけではなく、海外の工場が加わり、より詳細な解説が追加され、本のサイズも一回り以上大きくなり、迫力満点。気分転換や頭の中をいったん空っぽするのに最適。




ジャンクション
ジャンクション
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大山顕
メディアファクトリー
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おすすめ度の平均: 4.0
5 巨大構造物萌えのひとつ
4 やっとわかったその理由
4 まさかこんな写真集が出てたとは!!
4 写真集をはじめて買いました
3 スケールの大きさはとても...

高速のジャンクションにスポットを当てた写真集。見所や鑑賞スポットなどの解説も豊富。ゴチャゴチャした景観をどうやって切り取ると、キレイな構図になるのかがよくわかり、写真を撮っている人にはいい勉強素材ともなる。

↓ の記事を読むと大山さんの写真のキレイさ、マニアッぷりはよくわかるはず。
800tクレーンの架設工事に興奮 (@nifty:デイリーポータルZ)
高架下の風景を鑑賞する (@nifty:デイリーポータルZ)



他にも大山さんは団地や高架下に焦点を当てた写真集も刊行されているが、庶民的というか、身近過ぎて、男の子回路は発動しなかった。






ドボク・サミット
ドボク・サミット
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ドボク・サミット実行委員会 編 萩原 雅紀 大山 顕 石井 哲 長谷川 秀記 佐藤 淳一 石川 初 御代田 和弘
武蔵野美術大学出版局
売り上げランキング: 6065
おすすめ度の平均: 5.0
5 ブックデザインに惚れました

荻原さん、大山さんをはじめ、巨大土木建築物のマニアが一堂に会したイベントの模様をまとめた本。とりあえずこれだけ読めば、「巨大建築物萌え~」の中身はわかる内容になっている。




世界に誇る日本の建造物‾現代日本を創ったビッグプロジェクト (なるほど知図帳)
窪田 陽一 西山 芳一
昭文社
売り上げランキング: 135400
おすすめ度の平均: 5.0
5 時間を忘れて探検できる本
5 近代化遺産が満載!

まだ買っていない本だが、これは欲しい。車に完備しとくべきマストアイテムになりそう。


コメント (2)

情報どうもです。後で足しておきます。

おー、トークショー行ってるんだ、うらやましい。大抵が週末だから参加したくてもしにくいんだよね。

うん、ジャンクションの写真集は素晴らしいのひとこと。今後の活動にも期待大です。

えのきど。さんが大山顕氏にたどり着いたのを大変うれしく思いますw

大山さんのサイトは日記も含めて楽しく拝見してます。
http://danchidanchi.com/
団地トークショーにも言ったけど、お話しも面白かった。
NHKの番組にレギュラーで出てたりするからかな。

そのときサインをもらったジャンクションの写真集が、
僕は一番好きです。



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管理人:えのきど。
職業:Web Design Engineer
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