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クライミング グレード (アルパイン ロック編)

クライミングのグレードは相対的かつ主観的なものなので、厳密にこだわる必要もありませんが、機会があって調べたので覚書きの意味も含めて書いておこうと思います。

まずはアルパイン ロック編。世界各国でグレードは違っているため、全てを網羅するのは大変なので、日本で目にするものに留めました。基準となるものは UIAA (世界山岳協会連合) のグレードです。

(UIAA)
[自由登攀ピッチ・グレード]
I級:まったく易しい (三点支持不要)
II級:易しい (三点支持要す)
III級:やや難しい (ロープによる確保を要す)
IV級:難しい (やや高度なバランスを要す)
V級:非常に難しい (高度なバランスを要す)
VI級:極度に難しい (極度に微妙なバランスを要す)
さらに+-で細分

[人工登攀ピッチ・グレード]
A1:支点が確実で、動作も易しい
A2:支点が不確実か、動作が難しい
A3:支点が不確実で、動作も難しい
さらに+で細分

[ルート・グレード]
1級~ 6級、さらに+-で細分。ルートとしての総合評価です。

(日本)
日本では 1960年代から RCCII という山岳団体のグレード改訂委員会が UIAA のグレードに準拠して勝手につけたものです。無雪期・好天という条件が前提とされています。

[自由登攀ピッチ・グレード]
I 級:まったく易しい (三点支持不要)
II 級:易しい (三点支持要す)
III 級:やや難しい (ロープによる確保を要す)
IV 級:難しい (やや高度なバランスを要す)
V 級:非常に難しい (高度なバランスを要す)
VI 級:極度に難しい (極度に微妙なバランスを要す)
さらにそれぞれ +- で細分されています。ルートによっては VII というのも見かけます。

[人工登攀ピッチ・グレード]
A0:プロテクションをハンド・ホールドやフット・ホールドにする (日本独自)
A1:支点が確実で、動作も易しい
A2:支点が不確実か、動作が難しい
A3:支点が不確実で、動作も難しい 
さらに+で細分化されてます。

[ルート・グレード]
1級 ~ 6級に分けられさらに上下で細分されます。判断基準は

・登攀距離、所要時間、傾斜
・技術的困難度
・プロテクションの条件
・岩の状態
・ルート・ファインディングの困難度
・エスケープの困難度
・アプローチと下降の困難度
・自然条件

などの総合評価で決められます。沢登りもこのグレードが使われています。

(アメリカ) NCGSグレード

[自由登攀ピッチ・グレード]
UIAA のグレードを使用。

[人工登攀ピッチ・グレード]
A1:プロテクションがしっかり効く。
A2:プロテクションがしっかり効くが、多少悪いプロテクションがある。
A3:プロテクションがところどころしっかり効くが、悪いプロテクションが連続する。ひどい墜落をする可能性がある。
A4:体重しか支えられないプロテクションが連続する。墜落はかなりひどいものになる可能性が高い。
A5:体重しか支えられないプロテクションが非常に長く連続する。墜落は致命的なものになる可能性が高い。

[ルート・グレード]
I :1~3時間で完登できるルート。
II :半日で完登できるルート。
III:約1日で完登できるルート。
IV :完登に最低丸1日かかるルート。
V :完登に2日以上かかるルート。
VI :完登に数日以上かかるルート。

アメリカンエイドのグレードは日本でも使われており、日本で使用する際に AA1 とか AA2 といった使い方がされます。日本の人工登攀とアメリカン・エイドの違いは? となるとちょっとわからないです。洗練度やギアの違いでしょうか?

(ヨーロッパ) IFASグレード

ピッチグレードは UIAA と同じです。

[ルート・グレード]
F(Facile easy) やさしい
PD(Peu Difficile) not very hard あまり難しくない
AD(Assez Difficile) fairly hard 少し難しい
D(Difficile) hard 難しい
TD(Tres Difficile) very hard かなり難しい
ED(Extremement Difficile) exremely hard 非常に難しい
ED1 ED よりも難しい
ED2 ED1 よりも難しい
ED3 ED2 よりも難しい

例として:
F:急傾斜な登山道、岩場、雪上、氷河(クレバスもある)などで殆んどザイル無しでできるルート。
PD: 所々(4級くらいまでの) 難しい岩場や雪上、氷河、巾の狭い稜線などのあるルート。
AD: かなり難しい(4-5級の) 岩場や 50度以上ある長い雪・氷壁などの真剣なルート。
D:(4-4級以上の) 難しさの持続する岩・氷壁ルート。

ミックスルートの場合はアルパイングレードが使用されているようです。

関連情報
クライミングのグレード用語集

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