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FUTAGOYAMA

(2007/7 CLIMBING VIDEO COLLECTION Vol.6 / DVD)

FUTAGOYAMA

1991年の vol.5 以来 16年ぶりに発売になった、通称「ダイクビデオ」の 6巻。タイトルどおり二子山の特集。

二子山の開拓時期(1982年) の話から始まって、今シーズン(2007年) に登っているクライマーの映像まで、幅広く収録されています。

ビデオの冒頭に出てくる、堀地清次さんへのインタビューが開拓当時のクライミング観を表しており、開拓も含めて、クライミングに対する思想が現在とは大きく違うことがよくわかります。ただ、"クライミングを考える" という点に関しては現在でも大事なことだと思いますので、インタビューの一部を掲載。

あの頃はさぁ、グランドアップがベースにあった時代なので、ルートもフェースを登ることはあまり無くて、クラック優先、クラックばかり登っていた。

(中略)

フェイスは、今ならバラバラとボルト打っちゃってどこでもルートになっちゃうけど、クラックは登れるラインのいいクラックなんてそれほど無くて、クラックというと数が限られていて 1本のクラックとの出会いが、大げさに言うとその人のクライミングの一生の出会いでもあるわけで、うっかりハングドッグしちゃったら、もうその人はそのルートを一生ちゃんと登ることは不可能で、そんなようなモラルを言うことが多くて、俺もそんなことを考えていた。

(中略)

実際に岩場なりルートを登ることより重要だったのが、どういう方向性でどういう意識を持ってそれを登るのか、クライミングはこれからどういう方向に行くのか、そういうことのほうが現実に登ることよりもぜんぜん重要な関心事だったんだよね。

何でかと言うと、それは、それぞれの人にとってクライミングがすごいもっと混沌としていて、クライミングはいったい何なんだ、俺たちはいったい何をやろうとしているんだ。


現在ではフェイスの殿堂入りをしているような二子でも、開拓初期には、このようなトラッドな考えで開拓が進められていたことに結構驚きました。この辺を考えていたかどうかが、当時のクライマーの分岐点になったのではないでしょうか。その後の山本和幸さん、大岩純一さんへのインタビューでボルトや電動ドリルの話が出てきて、開拓方法の変換点であったこともわかります。

他にも伝説の島田貞雄さんやシュテファン・グロバッツなどのインタビューや映像もあり貴重です。

二子でのクライミングシーンよりは、インタビューが中心で、これまでの "ダイクビデオ" とは一線を画しており、二子開拓史ビデオといった感じです。クライミングとインタビューシーンとのバランスがうまく取れており、いいビデオになっています。

二子は、遠い・クラックルートがないということもあり、フェイスルートを登りには 1度しか行ったことがありませんが、この DVD を見てると、ブラックホール(?) を登っているクライマーのギアラックにはカム満載、エアウェイでも開拓当初はカムを使って登っていたらしいので、最近一部ではやっている "ボルトルートをナチュプロで登る" クライミングでなら行ってみてもいいかもしれません。

主な紹介ルート
青い瞳のセリーヌ(5.12c) / 任侠道(5.12d) / 即身仏(5.13c) / 乾杯(5.14a) / フラットマウンテン(5.15a)

主な登場クライマー (敬称略)
掘地清次 / 山本和幸 / 大岩純一 / 栗原幸雄 / 北山真 / 大工英晃 / 重藤広樹 / 飯山健治 / 平山ユージ / 橋森大暁 / シュテファン・グロヴァッツ / 島田貞雄 / 柴田明広 / 原田裕介 / 平塚延幸

表紙から始まって、ZCC のクライマーが結構出ております。ここ最近まったくお会いしておりませんが、皆さん元気ですか?

"ダイクビデオ" の vol.1 が出たのが 1990年 8月、vol. 5 が 1991年 12月となっているので、当時はかなりの高ペースでリリースされていたようです。部屋をあさったら、去年某さんからお借りした、Vol. 3 と Vol. 4 の DVD が出てきたので、来週あたり一緒にレビューしたいと思います。

オンラインでの購入はピラニアネットストアで。

クライミングの DVD がオンラインで購入できるサイトって、日本だと Pump かピラニアしかないんですよね。これこそまさにロングテールで、Amazon に流せばもっと売れると思うのですが、いかがでしょう。

関連情報
FUTAGOYAMA二子山 (ピラニア ネットストア レビュー)
二子山DVD (be under no illusions)
DVD「FUTAGOYAMA」を入手!! (GAIDAのクライミング日記)
FUTAGOYAMA (SEMILOG)
FUTAGOYAMA (DVD) (イワ・サカナ・ヤマ)
新作DVD (ウォールストリート!!)
2007/03/23 柴田 (Mistral コラム)


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コメント (2)

> 山本さん

いつもお世話になっております。

情報ありがとうございます。誤解が解けすっきりいたしました。

今後ともよろしくお願いいたします。

はじめまして。
ビデオに出ております山本です。

「エアウェイでも開拓当初はカムを使って登っていたらしいので、」とありますが、これは誤解です。エアウエイ初登時には、寺島君は残置のラダーに一部打ち足して登っています。
ナチュプロで登ったのは草野俊達君だけでしょう。その直後に草野君にあった時、彼は「あれはボルトを使っていい」と言っていました。つまりかなりRグレードが高いということです。
その時、寺島君もいて「ボルトを打ち直す」と言っていたのですが、OBGを見るとそれきりになったみたいですね。

なお、開拓当初ナチュプロとボルトのミックスだったのはブラックホールです。
弓状にあったエイドルートのその名も「弓状バットレス」(正しくは中央ルート)も一部ナチュラルで、これも草野君がオールナチュラルで登りました。

また忘れられたルートである「エレファンタイアシス」というのもあって、これはオールナチュラルです。

ご参考までに。


 
 
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