ニコラ・フィリベールのまなざし 正しき距離
銀座テアトルシネマで行われている映画監督・ニコラ・フィリベールの特集を観てきました。
プログラムは全部で 6つあるのですが、観に行ったのは、現在ヨーロッパ・アルプスで山岳ガイドをしているクリストフ・プロフィ(Christophe Profit) を扱ったクリストフ・シリーズです。
クリストフ・シリーズは 4編から構成されており、内容は以下。
『カマンベールの北壁』 (1985 / 7分)
クリストフが映画のスタントをしているシーンをさらに撮影。軽いノリで導入を演出。
『クリストフ』 (1985 / 28分)
ヨーロッパアルプスのどこかの壁(1100m) でのフリーソロ。セリフはほとんど無く、淡々と登っているシーンを追っているだけですが、BGM の曲調によって、登っているクリストフの心情のアップダウンを描画しています。途中に流れる留守電のメッセージによってクリストフの孤独感・自由感を際立たせています。
それにしても登っている壁はどこなんでしょう? どこまでも続いているコーナークラックはめちゃくちゃ気持ちよさそうです。
『たった1人のトリロジー』 (1987/53分)
一連の作品のメイン的存在。アルプス三大北壁である、グランドジョラス、アイガー、マッターホルンを冬季に単独で連続登攀するクリストフを追ったドキュメンタリー的映画。
結果的に 41時間で登り切っていますが、ヘリ、車をフル活用しており、どうなんでしょう? その辺や毎回必ず山頂で、ヘリで駆けつけた奥さんに会ったりテレビのインタビューを受けたりするポイントや、奥さんに一番感謝しているのかなぁと思いつつ、最後のインタビューで、南米で亡くなったクライマー(名前失念) のためだけに登ったと言っている個所など、いろいろなところに違和感を感じました。
それでも冬壁の持つ独特の緊張感は伝わってきますし、壁を登るスピードは非常に速いし、観る価値は十分あります。
『バケのカムバック』 (1988/24分)
50年前にガストン・レビュファ(Gaston Rebuffat) と共に初登したミディ南壁を、クリストフとともに再び登る場面を追った映画。バケ(Maurice Baquet ) の茶目っ気たっぷりな演技が見ていて楽しい。途中で出てきた日本人のサトウ某さんって誰?
ちなみに、クリストフは 2008/4 にアイガー北壁をガイドとして 10回目の登攀に成行しています。
今回の映画情報は白山書房が発行しているメールマガジン "山の地獄耳ニュース" で知ったものです。結構マニアックな情報が流れていて面白いです。
関連情報
『ニコラ・フィリベールのまなざし~正しき距離』公式サイト
あの人は今 クリストフ・プロフィの言葉 (月山で2時間もたない男とはつきあうな!)



