[本]生還 山岳捜査官・釜谷亮二 - 大倉崇裕
(2008/8/31 山と渓谷社)
山と渓谷で連載されていた 3本の短編(生還、誤解、捜索) に、書き下ろし 1本(英雄) を足して 1冊の本にしたもの。
山岳捜査官・釜谷亮二と原田昌幸が山で起きた不審な事故の真相に迫る。
「生還」
崖のヘリで発見された遺体。ジャケットをナイフで刺してた意味とは?
「誤解」
小屋の主人が頭から血を流して倒れていた。原因は落石?
「捜索」
いるのかいないのか、生死もわからない単独行者を探す。家族の対応は?
「英雄」
雪崩の中から発見された遺体。この遺体は誰、死因は?
東野圭吾、宮部みゆき、伊坂幸太郎といったイマドキのミステリーを読み慣れている身としては、前作の『聖域』もそうでしたが、今作でも肝心なミステリーのトリックや動機が弱く感じられてしまう。キャラクター設定がいいだけに残念。まぁ梓林太郎に比べれば格段にいいのは確かなんですけどね。
純粋に人間や山の描写は素晴らしいので、微妙なトリックを主体にしたミステリー路線ではなく、3話の「捜索」のような人間ドラマ主体の小説路線にすればいいのでは。そーなると『岳』の小説版みたいなイメージになるかな。




