IFSC Climbing Worldcup(B) 加須 2009
4/11-12 に埼玉県・加須(かぞ) でおこなわれた、ボルダリングワールドカップの第 1戦で野口啓代選手が、強豪を僅差で抑えて優勝しました。おめでとうございます。
【女子】
(予選)
予選は、キレのある登りで、5課題中 4課題を完登した野口選手が一位で予選通過。特に 3課題目は野口選手のみが完登で、他の選手と比べて、頭一つ抜けている感じでした。
韓国のキム・ジャーインがトライ数の差で 2位、3課題完登のアンナ・シュトア、AngelicaLind、Sabine Bacher が続きました。去年の世界ランク 1位のアンナ選手は、スロースターターということもあってか、体が重そうで、キレが余り感じられませんでした。日本の尾川智子選手も 3課題完登で 5位通過と調子の良さがうかがえました。
予選の課題は全体的に難しかったようで、1課題を 1撃できたかどうかが予選通過の分岐点となり、日本勢は野口、尾川選手以外では、小林由佳、萩原亜咲選手が準決勝進出となりました。
(準決勝)
続いて 2日目の準決勝。昨日の予選とは打って変わって、アンナ選手が絶好調、力でねじ伏せる感じのクライミングは男勝り。4課題中 3課題をほぼ 1撃し、特に 2番目のランジ課題は豪快で見ごたえがありました。
それ以上に Natalija Gros選手が好調で、全課題完登。しかも 2課題目以外はすべて 1撃、2課題目も時間ぎりぎりで完登という素晴らしいパフォーマンスでした。
逆に一転して野口選手がプレッシャーのためか全然登れず、3課題目まで、ボーナスポイントは取っていたものの、完登には至らず。1撃できなければ準決勝落ちという 4課題目。オブザベに 2分を費やし、丁寧な登りで見事 1撃し、ギリギリの準決勝通過でした。苦手系かなと思われたランジ課題も、完登には至りませんでしたが、ランジをきっちり決めてくるところはさすがだと思いました。
やはり準決勝も難しかったようで、他の日本人選手、小林、萩原選手は完登まで行けず、尾川選手は謎の欠場w でした。
(決勝)
そして決勝。結果的には野口、キム、アンナ選手の三つ巴となりました。決勝課題も、これまで同様に難しく、他の選手はボーナスポイントもほとんど取れず、2-3手出して終了という難しさでした。
1課題目。野口選手は準決勝のプレッシャーから吹っ切れたのか、伸びのある登りで 2撃。日本のギャラリー大盛り上がり。さらに、その後に出てきたアンナ選手が力のある登りで 1撃し、さらに盛り上がりました。
続く第 2課題。野口選手は、うまくボーナスを取り、終了点にタッチはするものの、取れずにフォール。続く、キム選手が制限時間いっぱいでカンテをうまく使ったムーブで唯一の完登となり盛り上げます。アンナ選手はムーブを読み切れなかったのか、苦手系なのかボーナスポイントを逃しました。この時点で野口選手が 1位、キム選手がトライ数の差で 2位、アンナ選手が 3位という形になりました。
そして第 3課題。野口選手が 2トライ目で見事完登し会場は大盛り上がり。続く、キム選手。2トライ目で完登したかに思われましたが、両手で保持できずにフォール。制限時間いっぱいの 3トライ目で完登し、1トライ差で野口選手を追う形に。アンナ選手は、これまた苦手系なのか、出だしでかなり手こずり、結局、ボーナスは取れず。
最終課題。野口選手もキム選手も巨大な張りぼてをうまく保持できず、ボーナスポイントまでたどり着けずにフォール。アンナ選手は、去年の王者という意地もあったのでしょう、張りぼてを力で抑え込み、どこに立っているの? というスタンスが何もない壁を歩いて、終了点を取って見事完登。このときの会場の盛り上がりはもの凄いものがありました。
ボルダーコンペの集計方式は、完登数が同じ場合、トライ数で結果が決まるため、スコアを細かく覚えていないと順位がわからず、場内のギャラリーには最終リザルトは不明な状態で、しばらくは不穏にどよめいていました。そして、結果がアナウンスされ、野口選手の優勝が決まった時、会場のボルテージは最高潮に。野口選手も高台に上げられ泣いていました。
予選から見ると逆転に次ぐ逆転劇となり、最終的にも 1トライの差で順位が決定するという僅差。台本考えたの誰ですか? 電通?(笑)。決勝の課題はそれぞれ盛り上がりがあり、本当に絶妙でした。

最終課題・野口選手
また、男子でも村岡達哉選手が 2位に入りました。
男女ともに、決勝は恐ろしいほど盛り上がりました。見ているだけで興奮できる、本当に凄いコンペでした。
動画等、レポート詳細はまたあとで。
男子最終リザルト
女子最終リザルト
参考情報
BWC加須大会 決勝速報 野口啓代 優勝、村岡達哉も2位! (JFA)
【女子】
(予選)
予選は、キレのある登りで、5課題中 4課題を完登した野口選手が一位で予選通過。特に 3課題目は野口選手のみが完登で、他の選手と比べて、頭一つ抜けている感じでした。
韓国のキム・ジャーインがトライ数の差で 2位、3課題完登のアンナ・シュトア、AngelicaLind、Sabine Bacher が続きました。去年の世界ランク 1位のアンナ選手は、スロースターターということもあってか、体が重そうで、キレが余り感じられませんでした。日本の尾川智子選手も 3課題完登で 5位通過と調子の良さがうかがえました。
予選の課題は全体的に難しかったようで、1課題を 1撃できたかどうかが予選通過の分岐点となり、日本勢は野口、尾川選手以外では、小林由佳、萩原亜咲選手が準決勝進出となりました。
(準決勝)
続いて 2日目の準決勝。昨日の予選とは打って変わって、アンナ選手が絶好調、力でねじ伏せる感じのクライミングは男勝り。4課題中 3課題をほぼ 1撃し、特に 2番目のランジ課題は豪快で見ごたえがありました。
それ以上に Natalija Gros選手が好調で、全課題完登。しかも 2課題目以外はすべて 1撃、2課題目も時間ぎりぎりで完登という素晴らしいパフォーマンスでした。
逆に一転して野口選手がプレッシャーのためか全然登れず、3課題目まで、ボーナスポイントは取っていたものの、完登には至らず。1撃できなければ準決勝落ちという 4課題目。オブザベに 2分を費やし、丁寧な登りで見事 1撃し、ギリギリの準決勝通過でした。苦手系かなと思われたランジ課題も、完登には至りませんでしたが、ランジをきっちり決めてくるところはさすがだと思いました。
やはり準決勝も難しかったようで、他の日本人選手、小林、萩原選手は完登まで行けず、尾川選手は謎の欠場w でした。
(決勝)
そして決勝。結果的には野口、キム、アンナ選手の三つ巴となりました。決勝課題も、これまで同様に難しく、他の選手はボーナスポイントもほとんど取れず、2-3手出して終了という難しさでした。
1課題目。野口選手は準決勝のプレッシャーから吹っ切れたのか、伸びのある登りで 2撃。日本のギャラリー大盛り上がり。さらに、その後に出てきたアンナ選手が力のある登りで 1撃し、さらに盛り上がりました。
続く第 2課題。野口選手は、うまくボーナスを取り、終了点にタッチはするものの、取れずにフォール。続く、キム選手が制限時間いっぱいでカンテをうまく使ったムーブで唯一の完登となり盛り上げます。アンナ選手はムーブを読み切れなかったのか、苦手系なのかボーナスポイントを逃しました。この時点で野口選手が 1位、キム選手がトライ数の差で 2位、アンナ選手が 3位という形になりました。
そして第 3課題。野口選手が 2トライ目で見事完登し会場は大盛り上がり。続く、キム選手。2トライ目で完登したかに思われましたが、両手で保持できずにフォール。制限時間いっぱいの 3トライ目で完登し、1トライ差で野口選手を追う形に。アンナ選手は、これまた苦手系なのか、出だしでかなり手こずり、結局、ボーナスは取れず。
最終課題。野口選手もキム選手も巨大な張りぼてをうまく保持できず、ボーナスポイントまでたどり着けずにフォール。アンナ選手は、去年の王者という意地もあったのでしょう、張りぼてを力で抑え込み、どこに立っているの? というスタンスが何もない壁を歩いて、終了点を取って見事完登。このときの会場の盛り上がりはもの凄いものがありました。
ボルダーコンペの集計方式は、完登数が同じ場合、トライ数で結果が決まるため、スコアを細かく覚えていないと順位がわからず、場内のギャラリーには最終リザルトは不明な状態で、しばらくは不穏にどよめいていました。そして、結果がアナウンスされ、野口選手の優勝が決まった時、会場のボルテージは最高潮に。野口選手も高台に上げられ泣いていました。
予選から見ると逆転に次ぐ逆転劇となり、最終的にも 1トライの差で順位が決定するという僅差。台本考えたの誰ですか? 電通?(笑)。決勝の課題はそれぞれ盛り上がりがあり、本当に絶妙でした。

最終課題・野口選手
また、男子でも村岡達哉選手が 2位に入りました。

男女ともに、決勝は恐ろしいほど盛り上がりました。見ているだけで興奮できる、本当に凄いコンペでした。
動画等、レポート詳細はまたあとで。
男子最終リザルト
女子最終リザルト
参考情報
BWC加須大会 決勝速報 野口啓代 優勝、村岡達哉も2位! (JFA)