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2008年9月 2日

スロベニアのクライマー ・Pavle Kozjek、行方不明に

少し前のニュースになりますが、

Muztagh Update: Miskovic Rescued, Kozjek Still Missing (Alpinist)

On August 25, Pavle Kozjek fell several hundred meters after breaking through a cornice on the northeast side of this peak; for the next three days his partner, Dejan Miskovic, attempted to descend with few supplies and no rope.

スロベニアのクライマー・Pavle Kozjek(49) が、パキスタン・カラコルムのムスターグタワー(Muztagh Tower / 7284m) で行方不明になりました。

Muztagh Tower
Muztagh Tower

彼は、パートナーの Dejan Miskovic と共に、未踏の北東壁からアルパインスタイルでの登頂を目指して 8/24 の夜中にベースキャンプ(5040m) を出発。

15時間後、ムスターグタワーと通称 "sharp peak" (ca. 6550m) の鞍部(6300m) にある、状態の良くない場所で、翌日は下降することを決めてビバーク。

翌朝(8/25)、テント付近の稜線の雪庇が崩壊し、Pavle Kozjek は北東壁側を数百メートル転落し行方不明になりました。

登攀具等も一緒に落ちてしまったようで、残された Dejan Miskovic はその後 3日かけて、食糧、シュラフ、ロープなしで 5300m付近まで下降し、チームメンバーの Tomaz Humar と Ales Kozelj にヘリによって 8/28 に救助されました。

その後、同じく K7 に遠征中だったスロベニアのチームとヘリによる捜索も行われていますが、Pavle Kozjek は現在まだ見つかっておりません。



2006/9/30 に中国チベット自治区からネパールにナンパラ峠を通って亡命しようとした約70人が、中国人民解放軍に銃撃され、2人が死亡した事件がありました。彼は、チョー・オユー南壁を新ルートからトライして下山後、近くのベースキャンプにいたときにこの事件に遭遇し、現場の状況を撮影。その映像を数日後ネットで公開して話題になりました。登山歴よりもこちらの方が有名なようで、検索するとチベット関連の情報が大量に出てきます。

chinese soldiers shooting tibetan pilgrims at mount everest

彼のヒマラヤでの主な登山歴は

1986 Broad Peak(8051m)、Gasherbrum II(8034m) をそれぞれ 5日で登頂
1989 Shisha Pangma(8027m) 南壁 新ルートアルパインスタイルで登頂
1997 Everest(8848m) スロベニア人初の無酸素登頂
2006 Cho Oyu(8188m) 南壁新ルート(山野井さんのルートの隣) から登頂

となっています。

Pavle Kozjek
Pavle Kozjek

2006年のチョー・オユーの登攀は、14.5時間という短時間で ABC からアルパインスタイルで駆け上がり、同年のピオレドール(Piolet d'Or) の候補に挙がりました。結局は同じスロベニアのマルコ・プレゼリが受賞しましたが、マルコは彼に対して

"There is no doubt he's a good climber, but as a person, he is even better. He's a visionary, not a follower. But he is always positive, and always very nice. He inspires many young alpinists, and he manages to strike a balance between a commercial approach and a climber's approach with dignity. He is very popular here in Slovenia."

と語っています。

また、彼は

My opinion is that climbing without humanity and ethics is not climbing any more — these two things are essential and they make climbing different. There's no value in reaching summit 'by all means' and forgetting everything around you.

と話しています。偉大なクライマーだったようです。

参考情報
【速報】スロベニアのPavle Kozjek死亡 (月山で2時間もたない男とはつきあうな!)
Muztagh Tower: Nangpa La hero Pavle Kozjek missing; Dejan Miskovic stranded (K2climb.net)



2008年9月 3日

[DVD]WADI RUM EXPEDITION

(2007/12 F A Climbing Films / DVD)

WADI RUM EXPEDITION

WADI RUM ってどこぞ?

           ここ、ここ↓
ヨルダン王国南部にある砂漠の渓谷地帯でのクライミングトリップを収めた作品。制作は "F A Climbing Films" というカナダの会社。

砂漠に広がる岩壁に囲まれた渓谷。どこの壁も高さは 300m 近くあるそうだが、砂漠の広がりのせいか、高さは全然感じられない。雰囲気はインディアンクリークに近いが、岩の質は全然ぼろぼろ(砂岩?)。そう考えるとグランドキャニオンの方がイメージはあってるかもしれない。

ツアーのメインはルートの開拓。Dar al-Salaam(5.13a)。これはグランドアップになるのかな? 重そうなドリルを背負いながらのフリークライミング、ランナウト状態の片手でホールディングしながらのドリリング作業は見ていてドキドキ。

片手でホールディングしながらのドリリング作業

岩は相当もろいのか、これでもかというくらい叩いてテスティングしながら登っている。スカイフックに乗る時のテスティング作業もすごく慎重。スカイフックに乗ってた日々が懐かしい。

有名なクライマーは Ben Firth しかいないし、全体的には地味ですが、異境の地でのルート開拓はやっぱり楽しそう。何かテンション上がってきたwww

何かテンション上がってきた

オンラインでの購入はこちらでどうぞ。
ワディ・ラム エクスペディション  WADi RUM EXPEDITION (ピラニア オンライン)

Wadi Rum Expedition DVD

参考情報
Wadi Rum Rock Page



2008年9月 4日

[本]天空の祝宴 - 堂場瞬一

(2008/8/27 PHP研究所)

天空の祝宴 - 堂場瞬一

ヨセミテで墜死した友人の死の謎を解くために、事故現場である、ヨセミテの「ザ・ウォール」にトライするクライマーのお話。「ザ・ウォール」というのは架空のルートです。

事故原因はともかく、ストーリー自体はちゃんとしているのに、クライミングに関する描画がイマイチ。クライミングがわかる人のレビューを受けなかったのかなぁ?

言葉の誤用が多すぎてストーリーに全然入って行けませんでした。ソロとフリーソロの違い、オンサイトの定義、グレード感覚、フリークライミング、ボルダリングの歴史、意義、ヨセミテのルールなど、重要な言葉の理解、説明がことごとくずれています。

(たぶん) クライマーではなく、一般向けに書いている小説なので、一般人でもわかる単語で説明しないといけないのはわかるのですが、ショートピッチのルートを登るのに "征服" や "アタック" 、ルートで落ちたら "滑落" といった単語、"フリークライマー = 山男"、"5.3b"、"5.14 も大したレベルとは思えない" などなどあげ始めるときりがないのですが、クライマーにとっては違和感が大きい表現が目立ちます。もうちょっと何とかならなかったのでしょうか。

クライミングの描画に関しては、一見で理解できる漫画の方がたけている感じです。ここに文字だけで表現する難しさが表れています。

巻末にある参考文献を見ても、『フリークライミング』、『イラスト・クライミング』、『最新クライミング技術』、『パフォーマンス・ロック・クライミング』など技術書ばかりで、クライミングの意義や思想に触れている本は『ユージ ザ・クライマー』のみ(正確にはこれも違いますが)。この辺にもクライミングの説明の弱さの原因がありそうです。

んー、とにもかくにも全体的に調査不足、準備不足で、今回はとりあえず "β" をつけておいて、書き直して欲しいなぁ。

関連エントリー
[本]還るべき場所 - 笹本稜平 (2008/8/28)



2008年9月 5日

クライミングニュース(2008/9/5)

# 毎月 5日、15日、25日と定期的にクライミングニュースをまとめていく予定です。

当初は月 1回を考えたのですが、ニュースが多すぎてとても追いつかなさそうなので、月 3回にしてみます。ただ、個人レベルでいつまで継続できるかわからないので、ベストエフォートいうことでお願いします。

ジャンル分けは難しいのですが、高所、アルパイン、フリー、コンペ、その他で分けていこうと思っています。

高所はヒマラヤ、カラコルム、アルパインはヨーロッパアルプス、南米、ロシア、アラスカなど、氷河より上でのクライミング。氷河のない日本では、正確には意味が違ってくるのですが、日本の山岳エリアでのクライミング(通称本ちゃん) もここに含めます。

フリーはボルダリングも含みます。コンペに関しての説明はいらないですね。



トピックス
■ 高所
7/17 Koreans Climb Meru Big Wall
8/25 Muztagh Update: Miskovic Rescued, Kozjek Still Missing
7月-8月 ー山野井通信ー
■ アルパイン
8/21 Lama and Verhoeven create Desperation of the Northface, Sagwand, Zillertal Alps
8/24 Update: Avalanche Takes Eight on Mont Blanc du Tacul
6/25-8/25 All the Alpine 4,000m
8/29-30 Swiss Redpoint Eiger's Hardest Free Climb
9/2 Alex Huber on Fire: Free Solo and New 5.14s
■ フリー
9/1 Another 8c+ from thirteen year old Flaugergues
8/? Erbesfield-Raboutou: 5.14a at Age 45
■ コンペ
8/28-31 世界ユース選手権 速報 女子は2つの金メダル!!
■ その他
Tin Shed



■ 高所
◇ 7/17(登頂)
Koreans Climb Meru Big Wall (Climbing Magazine)
A Korean team has climbed the northeast face of Meru South (6,660m/21,850'), adjacent to the well-known Meru Shark’s Fin in India’s Garhwal Himalaya.

韓国隊(The Korean Extreme Rider Alpine Club) はインドヒマラヤ・ ガンゴトリ山群のメルー南峰(6600m) 北東壁・通称 "シャークスフィン" を未踏ルートから登り、Gate to the Sky(VII A5 5.10) と命名しました。

韓国隊のルート
韓国隊のルート(Gate to the Sky (VII A5 5.10))

登攀メンバーは Kim Sae-joon、Wang Jun-ho、Kim Tae-man の 3名で、Fixロープを使用した包囲法で行われました。

C1(5570m) から C2(6150m) まで 10日以上かかかり、その先のヘッドウォールの 10ピッチでも 9日間、もっとも厳しかったピッチ(ED / A5) では 20時間近くかかったようです。

山頂にアタックをかけた 3日間は全くの食料無しの状態でのアタックになるなど、天候にも悩まされ、かなり過酷な登攀だった模様。

ロープ、ボルト、リベット等かなりの量の残置をしてしまったようですが、相当に凄い登攀だったことが伺えます。もし登攀記が出たら是非読んでみたいなぁ。彼らはメルー 第 4登になるのかな。

メルーといえば、2006年に馬目さんら松本 CMC隊が 4度目のトライの末に落としたことで有名になりました。

m080905-8.jpg
1、2 が 2001年のロシア・Valeri Babanov のライン。3が 2006年の松本 CMC隊のライン、4が 2006年のチェコ隊のラインです。

参考情報
誰も墜落を避けることができない ~韓国隊メルー峰北壁の記録~ (月山で2時間もたない男とはつきあうな!)



◇ 8/25
Muztagh Update: Miskovic Rescued, Kozjek Still Missing (Alpinist)
スロベニアのクライマー・Pavle Kozjek(49) が、パキスタン・カラコルムのムスターグタワー(Muztagh Tower / 7284m) で行方不明になりました。

詳細はこちらのエントリーを参照してください。



◇ 7月 - 8月
ー山野井通信ー
山野井通信によると、山野井泰史さんが、この夏にキルギスタンで 50日間のクライミングトリップをされていたそうです。

ハンテングリ(7010m) で高所順応をした後、カラフシン・アクスウ谷に移動して、ロシア正教100周年峰セントラルピラミッドという山でビッグウォールクライミングをしています。大内尚樹さんらと行かれたのかな。

ハンテングリの位置

大きな地図で見る

しかしこの久しぶりの低酸素体験から、少しはまだ体が動けると自信がついたので来年の春くらいにアルパインスタイルでヒマラヤの壁に再び挑戦しても良いかなと漠然と思ったりしていています。

wktk!!

# 9/12
翔太@タジキスタン さんからコメントもらったので追記。

タジキスタンで、Tommy Caldwell 一行が拉致、監禁された事件に関しては『オーバー・ザ・エッジ』という本にまとめられています。クライマーが書いてるノンフィクションとしてはかなりの良本なのでオススメです。タジキスタンでのクライミングを考えている方はコメントを参考にして下さい。




■ アルパイン
◇ 8/21
Lama and Verhoeven create Desperation of the Northface, Sagwand, Zillertal Alps (Planetmountain.com)
David Lama from Austria and Jorg Verhoeven from Holland have carried out the first ascent of "Desperation of the Northface", an 820m line with difficulties up to 7b on the Sagwand (3227m) in the Zillertal Alps, Austria.

リードのワールドカップで表彰台の常連である、オーストリアの David Lama とオランダの Jorg Verhoeven がオーストリア・ Zillertalアルプスにある Sagwand(3227m) で Desperation of the Northface(7b / 17ピッチ / 820m) というルートを初登しました。

Desperation of the Northface(7b / 820m)
Desperation of the Northface(7b / 820m)

彼らはコンペ or 高難度ショートルートというイメージだったのですが、こういったアルパインのルートも登るんですね。結構意外です。

高難度グレードの最年少記録を数々塗り替えているチェコの Adam Ondra も 14台の高難度アルパインルートを何本も登っているので、今後はこういった流れが来るのかも知れません。



◇ 8/24
Update: Avalanche Takes Eight on Mont Blanc du Tacul
8/24 に、フランスの Mont Blanc du Tacul(モンブラン・デュ・タキュル/4248m) の登山道を雪崩が直撃し、8名が行方不明になりました。

詳細はこちらのエントリーを参照してください。



◇ 6/25 - 8/25
All the Alpine 4,000m (BMC)
Diego Giovannini and Franco 'Franz' Nicolini have recently completed the first non-mechanized link up of all 82 Alpine 4,000m summits that appear on the UIAA's official list.

Diego GiovanniniFranco Nicolini のイタリア人ペアは UIAA のリストにあるヨーロッパアルプスの 4000m峰全山 82峰を人力のみで 60日間で縦走し、2006年に Miha Valic が確立した 102日という記録を大幅に更新しました。

Diego Giovannini と Franco Nicolini のイタリア人ペア
Diego Giovannini と Franco Nicolini のイタリア人ペア

難易度的にはこちらの方が全然上ですが、意味的には日本百名山のピークハントと変わりません。日本百名山を人力のみでの縦走はいまだありません、というより、海を越えるのは公的機関を利用せずに、一般レベルでやるというのはちょっと無理ですね。



◇ 8/29 - 30
Swiss Redpoint Eiger's Hardest Free Climb (Climbing Magazine)
Switzerland’s Stephan Siegrist and Ueli Steck have completed a team-free redpoint ascent of the Eiger’s hardest free climb: Paciencia, a 23-pitch 5.13b on the north face.

Stephan Siegrist と Ueli Steckペア
Stephan Siegrist と Ueli Steckペア

スイスの Stephan SiegristUeli Steckペアは、アイガー北壁に最難のフリールートを開拓しました。ルート名は Paciencia(23ピッチ / 900m / 5.13b)。ミニマムボルトでの開拓というのが素晴らしい。

Paciencia (23ピッチ / 900m / 5.13b)
Paciencia (23ピッチ / 900m / 5.13b)

ちなみに Ueli Steck は今年の 3月に、アイガー北壁をソロで 2時間 47分 33秒で駆け抜けるという記録を樹立しています。

Paciencia (23ピッチ / 900m / 5.13b)
Paciencia (23ピッチ / 900m / 5.13b)

また Stephan Siegrist の方もアイガー北壁に La Vida el Silbar というフリールートを 2001年にアメリカ人の と開拓しており、この開拓の模様は autoroute という DVD に収録されています。他にも貴重な映像満載で、この DVD は結構好きなんですが、日本ではもう入手できないのかな?

autoroute



◇ 9/2
Alex Huber on Fire: Free Solo and New 5.14s (Alpinist)
Alexander Huber recently completed three bold accomplishments in Europe: a 400-meter free solo—climbing unroped both up and down—of the Swiss Route (5.10c) on the Grand Capucin, and two new ground-up 5.14a routes in the Tyrolean Alps.

Alexander HuberGrand Capucinスイスルート(5.10c / 400m) をフリーソロで登り、同ルートをフリーソロで下降しました。フリーソロでの下降というのは珍しい記録です。

Alex Huber on Fire: Free Solo and New 5.14s
Alex Huber at Grand Capcin

また、Huber はチロルアルプスで Sansara (5.14a) と Feuertaufe (5.14a) という 2本のスポートルートを開拓しました。



■ フリー
◇ 9/1
Another 8c+ from thirteen year old Flaugergues (UKC)
the thirteen year old French climber, Geoffrey De Flaugergues has just completed his second F8c+. The youngster from Chambery has climbed the route Declac at La Balme.
フランスの Geoffrey De Flaugergues は彼自身 2本目となる 8c+(5.14c) を登りました。ルートはフランスの La Balme にある Declac というルートです。彼はまだ 13歳です。

Declac をトライ中の Geoffrey De Flaugergues
Declac をトライ中の Geoffrey De Flaugergues

1本目の 8c+ は今年の 2月にスペイン・Santa Linya の La Novena Puerta というルートで、8月にはスペイン・Rodellar の Esprit Rebelle という 5.13d のルートをオンサイトしています。末恐ろしや。

Declac を登ったときの映像

参考情報
13歳で8C+ (14C)・・・・てさ (La Vie d'un Guide)



◇ 8/?
Erbesfield-Raboutou: 5.14a at Age 45 (Climbing Magazine)
Fifteen years ago Robyn Erbesfield-Raboutou was the third woman to climb 5.14. Now she’s just completed another 5.14a (8b+) near her summer home in France.

15年前に女性として世界で 3人目となる 5.14 を登った Robyn Erbesfield-Raboutou が、45歳の今年、フランス・St. Antonin Noble Val にある Bad Attitude という 5.14a のルートを登りました。

先に紹介した Geoffrey の記事とはちょうど対称になる記事です。彼女は 1990年代に 3回ワールドカップで優勝しており、1993年に 5.14 のルートを 2本登っています。

ちなみに彼女には 2人の子供がおり、10歳の息子は既に 5.13a を登り、7歳の娘は 5.12a を登っているそうです・・・。旦那ももちろんクライマーで、一家そろってクライミングを楽しんでいるようです。



■ コンペ
◇ 8/28 - 31
世界ユース選手権 速報 女子は2つの金メダル!! (JFA)
* 8月28日~31日の4日間にわたりオーストラリアのシドニーで行なわれた世界ユース選手権に、日本は過去最大の20名が出場。女子では野口啓代がジュニアで、小田桃花がユースBで優勝した。

世界ユース選手権に関してはこちらのエントリーを参照してください。写真を少し追加する予定です。

また、野口選手は Blog にて、これまでに参加してきたワールドユースに対するまとめ記事を書かれています。一読の価値有りです。

6年間のWorld Youth Championship (★NOGUCHI AKIYO★)

野口啓代選手
野口啓代選手

小田桃花選手
小田桃花選手

堀創選手
堀創選手



■ その他
Tin Shed
Tin Shed

パタゴニアの Webサイトで "Tin Shed" という企画サイトが作られ、何点か動画がアップされているのですが、今年の 6/9 にあの Rhapsody(E11) を第 2登した Sonnie Trotter が Rhapsody を登ったときの動画が公開されています。

Sonnie Trotter も Dave に負けず劣らずのロングフォールをしているのですが、何度見てもいいものではないですね。


他にも Steve House、Vince Anderson、Marco Prezelj らの2007年の K7遠征、Steve House のギアの説明などの動画が見れます。

関連エントリー
クライミングニュース(2008/8/25) (2008/8/25)



2008年9月 6日

[雑誌]ROCK&SNOW 041

(2008/9/6 山と渓谷社)


山と渓谷社より献本御礼。クライミング DVD のレビュー記事を少し書きました。

レビューした DVD は『Big in Japan Double Feature』、『Momentum Video Magazine Vol.3』『K2: Climbing The Savage Mountain』、『Hard XS』、『DOSAGE V』の 5本。まだここでレビューしていない DVD もありますが、まだのものに関してはそのうちやります。



特集は「トラッド王国イギリス」。
5月10日から8日間、BMC(イギリス山岳評議会)の主催による「インターナショナル・クライミング・ミート2008」がウェールズで開催されました。その刺激的な日々を杉野保と飯山健治のレポートでお届けします。

第二特集は「デナリ 究極の継続登攀」。
アラスカの山を舞台に数々の登攀記録を重ねてきたGiri-Giri Boys(一村文隆、佐藤裕介、横山勝丘)によるベアートゥース北東壁とデナリ南壁継続登攀の詳細について報告します。

巻頭では野口啓代のボルダリングW-CUP初優勝を本人による手記でレポート。

そのほか平山ユージによるノーズの最速記録更新も本人による手記でレポートします。

竹内洋岳の11座目の8000m峰登頂レポートも掲載しております。



やっぱり白眉だったのは特集「トラッド王国イギリス」。

トラッドが好きだということもありますが、やはり杉野さんの文章には人を惹きつけるものが多々あります。是非連載を再開して欲しいところです。

しかし、ガバと予想していたそのポケットは外傾していた。しかも最悪の事態に気づく。プロテクションがとれないのだ。あたりを見回してもそんなポイントはない。「ヤバイ!」。頭の中で叫んでいた。もうここから落ちるのは許されない。クライムダウンも無理だ。

(中略)

ポケットを目いっぱい引きつけて、真上に見えるチョーク跡に手を伸ばす。このランナウトで不確実なムーブ。全身から血の気が引くのがわかった。なんとか届いたそのホールドを死にものぐるいで握り、足を上げて左上のポジティブなエッジへ。右手はガバをつかんだ。助かった。心臓が張り裂けそうだ。

(中略)

頂上で喜びとともに感じたのは自責の念だった。自分とんでもない危険を冒してしまった。結果的には無事に終了点にたどりつくことができたが、これは無謀なトライ以外のなにものでもなかった。

ドキがムネムネしました。E5 でこれだと DVD に出てくる E8 とか E9 ってどんな世界なんでしょう。ましてや E11なんて・・・。

ちなみにランベリスの岩場は HARD XS という DVD で見れます。

また、日山協へのレポートはこちら。報告会聞きに行きたかったなぁ。

この Meeting の動画は下記で見れます。

Global Gathering Part1
Global Gathering Part2
Global Gathering Part3



第二特集の「デナリ 究極の継続登攀」の記録は、これまで前号のロクスノ、山渓、岳人、講演会、果ては Alpinist など散々目にしてきているのでやや食傷気味であると同時に日本のアルパインクライマーの層の薄さも露呈してしまっています。Chronicle にちらっとある鈴木 + 谷口ペアの記録が気になります。どこかにレポート書かないのかなぁ。



他には DosageIII を見てベトナムへ DWSをやりに行ったレポートや "Younger Than Yesterday" の 田中夫妻のインタビューも良かった。インタビューは今号ではこれだけなので、もう少しあってもよかったのでは。

ちなみに DWS の生の記録はこちら↓で見れます。
クライミング先生放浪記:2008年03月



最近は海外のニュースも積極的に読むようにしたからか、これまでは読んでも余り頭に残らなかった、Chronicle の海外記事がすっきり読めました。だいたいの記事は、一度はここで扱っている記事だったので、いい復習にもなりました。

ニコラ・ファブレスのコブラクラックの写真は凄い。こんなムーブで登っていたとは。ちなみに他の写真は彼のブログで見れます。

四国ボルダーの四国ルールの "④ナイトボルダリングはしない"。一部で流行の兆しを見せているナイトボルダリングですが、一般人から見たら怖いかも知れません。山岳エリア以外では気をつけたほうがいいでしょう。



最後にさらっと書いてあるけど、もっと宣伝すればいいのに。

現在、初・中級者を対称にした本誌の姉妹誌を創刊準備中です。発売は10月下旬の予定。

動画での投稿も歓迎します。付録DVDやRS web (予定) で使用させていただきます。

参考情報
ロクスノ41号 (Team Bangees)
ロック&スノーNo. 41 (Talk Like Climbing)
「ROCK & SNOW」もがんばっている (massy's climbing blog)

関連エントリー
Rock&Snow 40 (2008/6/6)
ROCK&SNOW No.39 (2008/3/10)
ROCK&SNOW No.038 2007 冬号 (2007/12/6)
ROCK & SNOW 2007秋号 No.37 (2007/9/6)



Climbing Worldcup Vail 2008 (2008/6/4)
第22回リード・ジャパンカップ大分大会 (2008/6/10)
Climbing Worldcup Fiera di Primiero 2008 (2008/6/16)
More Alaska News from the Giri-Giri Boys (2008/7/1)
2 時間 43分 33秒 (2008/7/3)
野口啓代選手優勝 (2008/7/6)
Cobra Crack 第 2登 (2008/7/22)
佐藤祐介講演会 (2008/7/24)
竹内洋岳 8000m峰 10座目登頂 (2008/7/27)
Serre Chevalier (2008/7/28)
カラコルムでの遭難 (2008/8/2)
K2 で大量遭難 (2008/8/4)
[DVD] HARD XS (2008/8/6)
[DVD] DOSAGE V (2008/8/13)
クライミングニュース(2008/8/25) (2008/8/25)
クライミングニュース(2008/9/5) (2008/9/5)



2008年9月 7日

クライミング DVD 通販

今号のロクスノに DVD のレビュー記事を書くに当たって、電話やメールを仲介せずにオンラインのみで DVD が買えるサイトを調べてみたのですが、やっぱり普段使っているピラニア ネットストアと Pump Online しかありませんでした。



ピラニア ネットストア
ピラニア ネットストア

DVD に関してはメール便が使えるので送料が 180円と安い(注文方法注意)。ポイントもつくし、DVD によっては他で買うよりも安かったりします。

Web での DVD レビューも室井登喜男さんが行っているので、商売上やや大げさに書いてあることもありますが、信頼できますし、かなり詳細に書いてあるのでリファレンスとしても使えます。

手数料がかかりますが、クレジットカードも使えます。



Pump Online

老舗。品揃えはピラニア オンラインと大差ありませんが、ここでしか扱っていない商品もあったりします。

送料は 500円 - 1500円とエリアによってまちまちです。盲点なのは、決済方法が代引きしか使えず、引換手数料が別途 315円かかるので、結局は最低でも 815円かかる計算になります。ただ Dosage V のようにときどき送料無料キャンペーンなどもしています。



ちなみに今回、ロクスノに出ている Crux の場合、購入方法はメールか Fax で手続きを行う必要があり、送料は 400円になります。決済方法は銀行振り込みか代引き。

ただ、DVD のページの Flash のバージョン判別のスクリプトに Bug があるのか、ver 10 以降の Flash がインストールされている場合ははじかれます。オンラインショッピングのページを Flash で作るなんて・・・。



リアルで買える場合はリアルで買うのが送料も何も必要ないので一番いいと思います。最近では、新作であればほとんどのジムに多少は置いてあります。

そんな中でも品揃えが多いのはやっぱりピラニアと Pump、Cruxでしょうか。

他にも山道具屋だと、都内ではカモシカスポーツの品揃えがダントツです。以前はさかいやスポーツも比較的多かったのですが、最近はどうなんでしょう。

個人的には全部 Amazon で買えると楽なのですが。もし他にもご存じの方がいらっしゃいましたら、コメントにて教えていただけると助かります。



2008年9月 8日

Arco Rockmaster 2008

9/6 - 7 にイタリア・アルコにて Arco Rockmaster 2008 が行われ、ボルダーのカテゴリーで出場した松島暁人選手が 4位になりました。

松島暁人選手

Arco Rockmaster は今年で 22回目を迎える伝統ある大会で、招待選手のみで行われている大会で、過去には 1991年と 2001年に平山ユージさんが優勝しています。

大会はスピードとリードはワークト+オンサイト、ボルダーの 3種目で行われています。Duel って何ぞ?

リザルト詳細
男子 Worked + On-sight
1. Patxi Usobiaga
2. Ramón Julian
3. Tomás Mrazek
女子 Worked + On-sight
1. Johanna Ernest
2. Maja Vidmar
3. Mina Markovic
男子ボルダー
1. Kilian Fischhuber
2. David Lama
3. Nalle Hukkataival
女子ボルダー
1. Katharina Saurwein
2. Anna StÖhr
3. Katja Vidmar

Johanna Ernest は出場している大会ではいまだ負け無しで、完全に他の選手よりも一歩抜け出していますね。

David Lama は今年はボルダーにも力を入れているようで、出ている大会ではほとんど表彰台です。

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Patxi の Blog にどこかで見た顔が・・・。

参考情報
TheDreamMatch。 (★暁人ブロローグ③★)



2008年9月 9日

2008年 8月 アクセス解析

2008年 8月 アクセス解析

2008年 8月のアクセス解析の結果を簡潔に紹介。アクセス解析には Google Analytics を使用しています。



アクセス数(括弧内は先月)
セッション : 22454(22672)
UU : 7731(7140)
PV : 33088(30993)

お盆の時期のアクセス数はだいぶ少なかったのですが、その後の盛り返しで、UU と PV が少し伸びました。



検索キーワード Top 10
("雪山大好きっ娘" など、このサイトを表す単語は除いてあります。)
1. 新井裕己
2. 井上祐人
3. k2 遭難
4. 蒼天
5. 黒部横断
6. 小川山 大聖堂
7. k2東壁
8. アメリカ ルートセッター キャノン
9. ワスカラン北壁
10.世良田郁子

新井さん、井上さんで検索されてくる方がいまだに多いです。

3位には8月頭の k2 の大量遭難が来ました。詳細をまとめようとも思ったのですが、今号のロクスノで池田常道さんが詳細をまとめていらっしゃったのでスルーします。

4位の蒼天って何でしょう? 昔 PlayStasion で出た登山ゲームでしょうか。それとも瑞牆・小ヤスリ岩のルートのことでしょうか。

7位の k2東壁。先日紹介した『還るべき場所』のターゲットでもあり、現在連載中の『孤高の人』のターゲットでもあります。過去に山野井さんもトライしていますがいまだ未踏。

8位はよくわかりません。9位のワスカランはペルーの最高峰。南壁が先日トライされましたが、いまだ未踏のままです。10位の世良田さんは小山田大さんのカメラマン。知ったのは卒業後だったのですが、実は大学が同期なんです。



アクセス数が多かったページ Top 10
  1. K2 で大量遭難 (2008/8/4)
  2. [DVD] DOSAGE V (2008/8/13)
  3. 初音ミクのボルダリング講座 (2008/8/5)
  4. 山岳スキーヤーの新井裕己さん、北アで死亡 (2008/4/28)
  5. クライミングオタが非オタの彼女にクライミング世界を軽く紹介するための10本 (2008/7/29)
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  7. カラコルムでの遭難 (2008/8/2)
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  9. 魚野川 4日目 (2008/8/12)
  10. 魚野川 3日目 (2008/8/11)

今回も全体的にばらけました。魚野川の記録が全部入っていることに少し驚きました。釣り系の人のアクセスかな。



検索クエリ
各ページの右上にある検索窓から検索されたキーワード Top10
  1. DVD
  2. 平山ユージ
  3. 松島暁人
  4. 小山田大
  5. サーフ・ミナール
  6. 井上祐人
  7. 新井裕己
  8. 鈴木謙造
  9. 山野井泰史



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関連エントリー
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2008年 7月 アクセス解析 (2008/8/18)



2008年9月10日

Lyon Equipment Banner Competition

UK の Lyon Equipment が主催のバナーコンテストが行われました。

Lyon Equipment Banner Competition

UKC Articles - THE FOUR WINNERS: The Lyon Equipment Design A Banner Competition
The four winners are Frank Booth, Tom Everett, Stephen Lavallee and Jonathan Bean. Their work is displayed below with our comments. Thank you to all who entered. Everyone will be getting a prize.

"バナー" というのは Webページにある画像広告のことです。

一般的に、Yahoo!gooMSN といったポータルサイト、Googlemixi などの Web を業務の中心に据えている企業の収益の大半というか、9割以上は広告収入です。

広告を掲載するサイトとしては見てもらう、クリックしてもらう、広告経由で商品を購入してもらうことによって収入になります(正確には少し違いますが)。

広告を掲載してもらう方としても同様の理由を期待して、お金を払って広告を掲載してもらいます(これも正確には違いますが)。

現在の Web における広告は、テキストとバナーと呼ばれる画像広告が主流ですが、中には Flash等を使って、動きを出したり、画面全体をジャックするような斬新な(うざい) 広告もあります。いかにユーザーにクリックしてもらうかを常に考えて作られています。

そのため、広告のデザインは重要な役割を持っており、日本に限らず世界的にも、こういった感じで、常にコンテストやコンペが行われています。広告のデザイナーやクリエイターにとっての目標になっているような世界的に有名なコンペもあります。

で、今回のコンテストは、クライミングギア(La Sportiva、PETZL、Beal) のバナーに限って行われ、4人のクリエイターが選ばれました。Frank Booth、Tom Everett、Stephen Lavallee、Jonathan Bean の 4人です。

一部サイズを変更して掲載。
Lyon Equipment Banner Competition   Lyon Equipment Banner Competition   Lyon Equipment Banner Competition
左から Stephen Lavallee、Tom Everett、Jonathan Bean

Lyon Equipment Banner Competition

Lyon Equipment Banner Competition

Lyon Equipment Banner Competition

Lyon Equipment Banner Competition
上から、Frank Booth、Jonathan Bean、Jonathan Bean、Jonathan Bean

掲載するサイトにもよりますが、最低でもうん十万/月、サイトによってはうん百万/月かかります。バナーの作成にも有名なクリエイターに頼んだら、最低でもうん十万かかります。収益率が高い海外ならではであって、日本のクライミング関連の代理店やメーカーが出しているバナーというのは、JFA のトップページにとりあえずロゴを置いてみた程度のものしか見たことがありません。

Maja Vidmar

個人的にはこういったものがいいんですけどね (はぁと)。ちなみにこれは、去年の加須のワールドカップで優勝した Maja Vidmar です。モデルをやっていたというだけあって綺麗です。他の写真は彼女のブログからどぞー。



2008年9月11日

[DVD]Spray

(2008/7 BS Productions)

Spray

カリフォルニアの岩場と聞いてまず思い浮かべるのは、ほとんどの人はヨセミテでしょう。ボルダラーだったらジョシュアツリー、ビショップ、ちょっとトラッドな人だったらニードルズかな。

この DVD はカリフォルニア北部の岩場を転々とするトリップを追いかけたものですが、メジャーなエリア(単に知らないだけ?) は全く出てきません。

Spray

ロクスノ 40号でアメリカ西海岸の岩場の特集をしていて、カリフォルニアだけでも 28岩場が紹介されているにもかかわらず、この DVD に出てくるのはわずか 1エリアのみ。リソースが豊富でうらやましい限り。

これを日本でやったら、東京のマイナーな岩場だけでやると、天王岩、氷川屏風岩、鳩ノ巣、沢井、障子岩、川乗・・・地味すぎる、暗すぎる。カリフォルニアの開放的な明るさに比べるとまさに正反対。どちらかというと、城山・城ヶ崎の方がいいかな。

Spray

内容はボルダー、ルート半々ですが、いい課題が目白押し。ボルダーでもルートでもランジが入るだけでとたんに惹きつけられる、アクセントのある映像になります。

メインのクライマーも Joe KinderChris Kinder と野獣系有名人でオーラも十分なのですが、課題のロケーションやムーブがさらに彼らの良さを引き出しています。編集のバランスも適度にルースで絶妙。

Surf Safari(5.14a)
Chris Sharma 初登の Surf Safari(5.14a)。ロケーションが反則。

本当は夏に見るのに最適な DVD で、たぶんそういった狙いもあったと思いますが、日本に入ってきた段階で、残念ながら既に秋になっていたという感じです。

紹介されているエリア
Humboldt County
Trinity Aretes
The Promontory
Mickey's Beach
Donner Summit

無駄に水着のお姉ちゃんが出てくるのも評価高いです。

DVD はエリアごとにまとめてありますが、トレーラーの切り口もうまい。


Spray トレーラー

オンラインでの購入はこちらからどうぞ。
Spray (ピラニア ネットストア)



2008年9月12日

[本]生還 山岳捜査官・釜谷亮二 - 大倉崇裕

(2008/8/31 山と渓谷社)

生還 山岳捜査官・釜谷亮二 - 大倉崇裕

山と渓谷で連載されていた 3本の短編(生還、誤解、捜索) に、書き下ろし 1本(英雄) を足して 1冊の本にしたもの。

山岳捜査官・釜谷亮二原田昌幸が山で起きた不審な事故の真相に迫る。

生還
崖のヘリで発見された遺体。ジャケットをナイフで刺してた意味とは?

誤解
小屋の主人が頭から血を流して倒れていた。原因は落石?

捜索
いるのかいないのか、生死もわからない単独行者を探す。家族の対応は?

英雄
雪崩の中から発見された遺体。この遺体は誰、死因は?



東野圭吾宮部みゆき伊坂幸太郎といったイマドキのミステリーを読み慣れている身としては、前作の『聖域』もそうでしたが、今作でも肝心なミステリーのトリックや動機が弱く感じられてしまう。キャラクター設定がいいだけに残念。まぁ梓林太郎に比べれば格段にいいのは確かなんですけどね。

純粋に人間や山の描写は素晴らしいので、微妙なトリックを主体にしたミステリー路線ではなく、3話の「捜索」のような人間ドラマ主体の小説路線にすればいいのでは。そーなると『岳』の小説版みたいなイメージになるかな。



2008年9月13日

Leo Houlding 講演会

Pump2 で行われた、現在来日中の Leo Houlding氏の講演会に行ってきました。彼のスポンサーである Berghaus の招待のようです。

Leo Houlding 講演会

遅刻してしまったため、途中からの参加でしたが、パタゴニアとヨセミテ、ベースジャンプの話を聞くことができました。

おまえ、どんだけベースジャンプ好きなんだよ!! っていう方でした。



パタゴニア・フィッツロイ
- 41ピッチ。最後はミックスクライミング。山頂でブロッケンに遭遇。
- 非常に風が強く、懸垂下降に苦労した。ロープは 10回以上スタック。
- 登攀 + 下降に 50時間かかり、一睡もせずのクライミングで非常に疲れた。
- 登ったルートをそのまま下降。落石と雪崩に苦しんだ。

ヨセミテ
- El Cap と Half Dome の継続 1day が昔からの夢で、今年の 6月に達成した。
- Free Rider は過去にも登っている。
- Free Rider は Teflon Coner のバリエーション(5.13a) から登った。
- トレーニングで Free Rider を登ったとき、Elcap Spire からベースジャンプで下降した。ランディングが悪い。ヨセミテでベースジャンプは違法。
- Monster Crack / Endurance Corner の話。
- Free Rider は 11.5時間で登り、1分で下降した。車で Half Dome のベースへ移動。
- Half Dome は 5時間かけて登り、下降はベースジャンプ。
- Elcap & Half Dome であわせて 58ピッチ。

ベースジャンプ
- Berghaus の CM で 7月にノルウェーで撮影したもの。来年から UK で放映される予定。

Q&A
- 去年エベレストに登っているが、今後の高所登山の予定は?
エベレストでやったような歩き主体のルートには行かない。マカルー西壁のようなクライミング主体の壁だったらトライしてみたい。

- ベースキャンプはどこで覚えた?
US・アイダホで。特にレクチャーを受けたわけではなく、飛行機から飛んだり、橋やビルから飛んで覚えた。

- 2人一緒に飛ぶのは危なくないのか?
アイコンタクトをしながら一緒に飛ぶのは楽しい。特に問題はない。

- ベースジャンプで飛んでるときの体勢はコントロールできるのか?
飛んでみればわかる。飛行機のような体勢で、指でコントロールできる。うまい人は 45度で滑降する。羽がついたシャツだと約33度で滑降できる。

その後、UK で一番高いビル(50階建て) に忍び込んでベースジャンプをする映像を放映。逃走用の車まで用意するという周到さ。



スライドショー慣れしているのか、写真と映像の切り替えが非常にスムーズでした。スポンサーは Berghaus、Audi、DMM、Five-Ten、Adidas eyewear。Audi というのが凄いです。

彼は、長期にわたって UK の冒険場組に出演しており、UK では一般的にもかなり有名なクライマーのようです。

通訳さんはクライミングの知識がないからか、お客さんから突っ込まれたりと、かなり大変そうでした。



Leo Houlding は 1980/7/28生まれ。UK の Lake District 出身の 28歳。経歴概略は以下。

1998/10
El Nino をフリーで第 2登。フーバー兄弟がフリー化・初登したルートを数日の差でチームフリーで登る。ちなみにこのルートは平山ユージさんが 2003年に第 6登しています。このときの様子は LEDGE TO LEDGE に収録されています。

2001/6/16
Leaning Tower の The West Face の最後の 1ピッチを残して 9ピッチをフリー化。

2002/3
パタゴニア・Cerro Torre の the Maestri Eggerルートにフリーでトライし、10m以上フォールして足首を骨折、敗退しています。スライドショーの前半でこの時の模様が説明されたようです。

2005
パタゴニア・Fitzroy の Cassarotto Pillar(North Pillar) をフリーで初登。スライドショーで説明有り。

2005/9
Free Rider を 13登。このときは 2日かけて登っており、フォールは 1度だけ。ただ下部の Free Blast は以前にも登っており、このとき 1度フォールしています。

2005/11
Dean Potter と Half Dome の Southern Belle(5.12d / 14ピッチ) を 18年ぶりに第 2登。

2007/6
1924年にエベレストにトライして行方不明になった George Mallory & Andrew Irvine の軌跡を検証するために、コンラッド・アンカーと共に、チベット側の一般ルートからエベレストに登頂しています。しかも当時を再現するために、装備はもとより、セカンドステップでは、わざわざハシゴをはずし、当時と同じ状況にしてフリーで登っています。

講演を聞きに行く前に、彼の経歴をざっと調べたのですが、これまでの経歴からすると、この記録はかなり謎でした。今日聞いた話では、来年公開予定の映画の撮影のためで、お金のために登ったとのことでした。納得。

2008/5
Dean Potter と Mount Watkins南壁(5.13a) をフリーで第 2登。

2008/6
Free Rider を 11.5時間で第32登。そのまま Half Dome に継続して、El Cap & Half Dome の1day リンクをしています。22.5時間。このリンクは Dean Potter に続いて 2人目。チームフリーとしては初。スライドショーで説明有り。

ちなみに、El Cap と Half Dome のいずれも、クライミング終了後にベースジャンプで下降しています。

ヨセミテでのベースジャンプが禁止されていることは認識しており、完全に確信犯。Dean Potter が聞いたら怒りそう。

もちろん、UK ではハードなトラッドルートも数多く登っています。主な記録は以下。

Lord of the Flies (E6 6b)
Masters Wall (E7 6B)
End of the Affair (E8 6b)
Trauma (E9 7a)

参考情報
Leo Houlding climbing Yosemite Patagonia England (Planetmountain.com)



2008年9月14日

[TV]情熱大陸 - 小林由佳

(2008/9/14 TBS)


9/14 の情熱大陸にフリークライマー小林由佳さんが出演されました。

情熱大陸出演者で、山関係者としては野口健さん、平山ユージさん、石川直樹さん、山野井泰史さん、高桑信一さん、小山田大さんに続いて 7人目。山野井さんは 2回出演されています。



普段の大学生活、自宅でのトレーニング、中国・恒春でのアジア選手権、岩場(上里?) でのトレーニング、そしてフランス・シャモニ(Chamonix) でのワールドカップセレシュバリエ(Serre Chevalier) のコンペを追いかけたドキュメンタリー。

完全にアスリートで、非常にストイックな印象を受けました。自宅の部屋にもほとんどモノはなく、クライミング一筋、常にクライミングに満たされていたため、思い出もクライミングしかないと語っていました。凄いな。ハスキーで太い声がとてもセクシーでした。マニキュアも。

情熱大陸 小林由佳

登りは昔に比べると非常に力強さが増しているものの、スムーズで流れるようなムーブは相変わらず綺麗でした。現在は身長とリーチに苦しんでいる模様です。

情熱大陸 - 小林由佳

コーチである父親も勝負の世界に生きてきたこともあって、非常に厳しい。プライド、根性、頑張れといった叱咤激励の仕方でした。

コメント一部抜粋。

クライミングは人間とのタイマン勝負じゃないんで、自分が壁と戦って、フォールしたらそこで壁に負けたわけで、その 1本、1本の壁に勝ちたいと思っています。

やっぱクライミングで自分の意見を押しつけると、壁にボーンと突き放されて落とされちゃうじゃないですか、無理矢理あわないムーブをあわせると。だから壁に自分をあわせないといけない。

情熱大陸 小林由佳

参考情報
フリークライマー●●●Free Climber●●●小林由佳

関連エントリー
情熱大陸 小山田大 (2005/1/16)
情熱大陸 高桑信一 (2003/10/17)
情熱大陸 山野井泰史 (2006/6/14)



Climbing Worldcup Bern 2008

9/12 - 13 スイス・ベルン(Bern) で行われたリードのワールドカップ第 3戦で安間佐千選手が 4位野口啓代選手が 5位に入りました。

今回は安間選手も表彰台も結果にはほとんど差がない感じです。他、渡辺数馬選手が 14位、伊東秀和選手が 28位、小西大介選手が 48位。渡辺選手は準決勝まで進み、ボルダーよりもいい結果が出ています。

野口選手はリードのワールドカップでは初の決勝進出。田中亜貴選手が 28位でした。

1 PatxiUSOBIAGA
2 Jorg Verhoeven
3 Tomás Mrázek
4 安間 佐千
5 Ramón Julian
6 RomainDesgranges
7 Sean McColl
8 Valeriy Kryukov
1 Maja Vidmar
2 Johanna Ernst
3 Olga Shalagina
4 Charlotte Durif
5 野口 啓代
6 Bettina Schoepf
7 Caroline Ciavaldini

Johanna Ernst は初めて優勝を逃しました。

詳細リザルト
男子 (IFSC)
女子 (IFSC)

参考情報
★WCベルン★予選&準決★ (★NOGUCHI AKIYO★)
★WCベルン★男子準決勝★ (★NOGUCHI AKIYO★)
★WCベルン★女子決勝★ (★NOGUCHI AKIYO★)
★WCベルン★男子決勝★ (★NOGUCHI AKIYO★)

スイス、ベルン (サチのブログ)
予選、準決勝 (サチのブログ)
ワールドカップスイス大会終了 (サチのブログ)

予選7位タイ通過! (すーぱー数馬BLOG)
ベルン準決勝 (すーぱー数馬BLOG)

予選終了! (フリークライマー 伊東秀和)
一戦終了。 (フリークライマー 伊東秀和)

安間佐千4位、野口啓代5位――ワールドカップ第3戦ベルン (JFA)

関連エントリー
IFSC Climbing Worldcup 上海 2008 (2008/6/29)